記録されるデータ

Windowアクティビティー

PC画面上に表示され、作業対象として選択されているウインドウをアクティブウインドウと呼びます。Quality-Workでは、ウインドウがアクティブになっている間に行われた操作を「アクティビティ」として記録します。アクティビティに含まれる項目は以下です。

  • ウィンドウがアクティブになった時間
  • アクティブになったウィンドウを表示しているアプリケーション名とウインドウのタイトル
  • ウインドウがアクティブになってから、他の画面がアクティブになるまでの時間もしくは休止状態になるまでの時間 (ただし、キーボードやマウスからの入力が3分以上ない場合はそのウインドウはアクティブでなく休止状態になっていると見なします。)
  • マウスの移動距離 X軸(水平)方向とY軸(垂直)方向それぞれのマウスのドラッグ移動量
  • キー入力した回数
  • スクロールを行った回数

Audioアクティビティー

 PCから音声が出力されていた期間を「Audioアクティビティー」として記録します。Audioアクティビティーに含まれる項目は以下です。

  • 音声出力の開始時刻(一定回数、閾値以上の出力だった時に開始とみなします)
  • 音声出力の終了時刻(一定回数、閾値以下の出力だった時に終了とみなします)
  • Audioアクティビティと関連するアクティブウインドウの情報
  • 音声出力の開始時にアクティブになっていたウインドウのアプリケーション名とウインドウのタイトル
  • 開始から終了の間に一番長くアクティブになっていたウインドウのアプリケーション名とウインドウのタイトル

 Quality-Workでは、一定間隔で音声デバイスの出力レベルをチェックしています。間隔は設定で変更可能ですがデフォルトでは0.2秒です。

 閾値以上の音声出力レベルが一定回数続いた時に音声出力が開始されたとみなします。閾値と回数は設定で変更可能ですが、デフォルトではそれぞれ10dBと5回です。また、この状態から閾値未満の音声出力レベルが一定回数続いた時に音声出力が終了したとみなします。回数は設定で変更可能ですが、デフォルトでは30回です。

アクティビティーの分類

Quality-Workでは、ビューとカテゴリーという概念に基づいて記録されたアクティビティの分類を行うことができます。

ビュー

記録した作業データは、色々な観点で分類できます。例えば以下のようなものがあります。

  • 「文書作成」「プログラミング」「会議」「学習」など作業種別の観点による分類
  • 「A案件」「B案件」など案件やプロジェクトの観点による分類
  • 製造業で言うところの「直接作業」「間接作業」などの観点による分類

Quality-workでは観点のことを「ビュー」と呼んでおり、まずビューを設定して、それごとにカテゴリー分けをします。

カテゴリー

ビューごとに作業をカテゴリー別に分類することができます。作業がどのカテゴリに属するかは、基本的に、アクティビティの持つタイトルの文字列データとアプリケーション名によって決定します。分類方法には以下の二種類があります。分類のための設定は「カテゴリーエディター」を使って行います。(カテゴリーエディタの使い方)

キーワードによる分類

アクティビティの持つタイトル、アプリケーションデータに、指定されたキーワードが含まれていない場合に当該カテゴリーに属すると判断します。また、含まれている場合には当該カテゴリに分類しない「NOTキーワード設定」もできます。

例えば、キーワードとして「Mac」、NOTキーワードに「Apple」を設定していると、「Macを Apple Storeで購入する場合」というは当該カテゴリに分類されませんが、「駅から最寄りのMacを探す」は分類されます。

タイトルによる分類

指定されたタイトル文字列が、アクティビティの持つウインドウタイトルデータと一致した場合に当該カテゴリーに属すると判断します。

特殊なビュー(作業特性ビュー)

「作業特性ビュー」は、Quality-Workで最初から定義されているビューです。このビューが他と違うのは、ウインドウのタイトルやアプリケーション名とは関係なく、キー入力や、マウスによるドラッグ、スクロールなどの量によってカテゴリーを分類する点です。作業特性ビューが持つカテゴリは以下の通りです。

  • アウトプット ドキュメントを作成したり、プログラムを作ったり、図面を作成したりなどキーボードやマウスからの入力が一定以上あるもの
  • インプット 文章を読むために画面が表示されており、表示されている時間は長いものの、キーボードやマウスからの入力がほぼないもの
  • ザッピング 流し見をしているため、表示時間が短くかつキーボードやマウスからの入力がほぼないもの
  • オーディオストリーム リモート会議、リモート通話など、Audioアクティビティとして記録されたもの

具体的な作業特性ビューの分類方法は以下です。

カテゴリ 分類条件
アウトプットキー入力が10以上、マウスドラッグ距離が1000以上
インプット表示時間が10秒以上かつキー入力が10未満、マウスドラッグ距離1000未満
ザッピング表示時間が10秒未満かつキー入力が10未満、マウスドラッグ距離1000未満
オーディオストリームAudioアクティビティとして記録されたもの

データの表示

各種グラフを使い、色々な方法でデータを表示することができます。

アクティビティリスト

アクティビティ

記録されたアクティビティをリスト表示します。アプリケーション別、タイトル別のリスト表示もできます。

音声アクティビティ

 記録した音声アクティビティーをリスト表示します。

 さらに、この画面では記録した音声アクティビティーをどのように扱うかを定義することができます。

表示設定

アクティビティリスト、各種グラフ、タイムチャートで、音声アクティビティをどのように扱うのかを設定します。

設定表示方法
無視音声アクティビティは表示しません。
audio優先Windowアクティビティと音声アクティビティの両方を表示します。同じ時間にWindowアクティビティとAudioアクティビティがある場合にはWindowアクティビティを優先します。
Window優先Windowアクティビティと音声アクティビティの両方を表示します。同じ時間にWindowアクティビティとAudioアクティビティがある場合にはWindowアクティビティを優先します。
個別設定Audioアクティビティごとに「無視」「「Audio優先」「Window優先」を個別に設定します。(デフォルトではAudio優先になっています)
音声アクティビティの「ポリシー」欄でいずれかを選択し、「保存」をクリックすることで設定できます。
ウインドウタイトルとの紐付け

音声アクティビティがどのウインドウによるものかを紐付け設定をします。

  • 音声アクティビティの開始時にアクティブになっていたウインドウ (デフォルト)
  • 音声アクティビティがあった期間中、一番長くアクティブになっていたウインドウ
  • それ以外を手動で設定

のいずれかを設定します。手動で設定する場合は、ウインドウタイトルではなく分類の際に使われるキーワードなどを記述しておくことも可能です。設定後、「保存」ボタンをクリックすることで設定が有効になります。

データグラフ

記録されたデータをグラフ形式で表示することができます。

日次、週次、月次、年次の集計情報

時間、キー入力、スクロール回数、マウスドラッグ距離の情報を棒グラフで表示します

総合時間情報

表示時間を日次、週次、月次、年次別に表示します

カテゴリーグラフ

カテゴリーに基づいて分類したデータをグラフ形式で表示することができます。

円グラフ

カテゴリー別の時間割合を円グラフで表示します

複合円グラフ

複数カテゴリーを組み合わせて円グラフで表示します

時間バーグラフ

時間単位ごとにカテゴリー別に使った時間を表示します

タイムチャート

24時間に行なった作業を時系列形式で表示します。

「詳細」ボタンをクリックすると、左側の設定パネルで選択したビューに分類されたタイムチャートが表示されます。

設定機能

オーディオ設定

音声アクティビティーを収集する機能に関する設定を行います。メニューから「オーディオ設定」を選ぶと、現在の設定が表示されます。

左側のチェックボックスをチェックしたものが設定可能になります。

テキストボックスで設定値を入力し、「保存」ボタンをクリックすると設定が反映されます。

設定可能項目

以下のパラメータは、Audioアクティビティを監視するプログラムの挙動を設定するものです。

項目名内容
Poll_timeAudio出力をチェックする間隔(秒)
Silence_thresholdAudio出力レベルのスレッショルド値(dB) 。出力レベルがこれ以上だった場合にAudio出力があったと判断する
Start_frame_threshold指定された回数連続でAudio出力があった場合にアクティビティーがスタートしたと見なす
End_frame_threshold指定された回数連続でAudio出力がなかった場合にアクティビティーが終了したと見なす
RETRY_INTERVALアクティビティの書き込みに失敗した場合に、リトライを行うまでの時間(秒)

以下のパラメーターは、オーディオ入出力に使っているPythonモジュール「PyAudio」に関するものです。

項目名内容
Loop_back_device使用する仮想Audio出力オーディオデバイス名称
Host_api使用するサウンドシステムの名称
FORMATサンプルフォーマット
CHANNELSチャンネル数
RATEサンプリングレート
CHUNKバッファサイズ

これらの項目は、以下を参考に使用する音声仮想デバイスによって変更してください。

データベース設定

データベース移行

V1.0のデータを読み込むための機能です。詳しくは 「V1.0からV2.0へのデータ移行方法」を参照ください

データベース初期化

データベースをインストール時の状態に戻します